結婚以来、30年以上義両親と同居させていただき、4人の両親を見送らせていただきました。
介護は突然やってきます。
そして、誰もが、早いか遅いかの違いで、何かしら体験する事なのではないでしょうか。
自分には無関係と思っていても、介護する側か、介護される側か、誰もが通る道なのかもしれません。
とはいえ、今世ではまったく出会わない人もいて、逆に何人もの介護をされる方もいて。
どちらにしても、この世でのご縁、生まれてきたそれぞれの使命、お役目が違うと、わたしは思っているので、自分に必要なご縁で、出会うことなのでしょうね。
私自身は、祖父母との縁が薄く、両親ともに末っ子だった関係もあって、生まれた時から2人しかいなかった祖父母は遠くにいまして、あまり関わりを持たないまま亡くなりました。
そのせいか、子どもの頃から、「おじいちゃんおばあちゃんが一緒にいる古い家」に憧れを持っていました。
想いは叶うので、思った通り、主人と結婚したら、両親と同居で古い家(家屋そのものは建て替えてありましたが、江戸時代から住んでました)での同居となりました。
価値観がまったく違う両親との同居は、びっくりで大変な事もありましたが、自分の「ワク」を広げるとても良い経験でした。(と、今では思います~)
介護は突然に
義父は本人が言っていた通りに、ぴんぴんころりで、突然亡くなりました。
その後、義母の耳がかなり遠いことや、認知症の症状などが発覚して、突然の介護が始まりました。
いずれ、介護する人は私しかいないよなぁ~と、ぼんやりとは思っていたのですが、まるで準備も学びもしていなかったので、正直、何をして良いのか、わかりませんでした。
「ケアマネージャー」っていう人に相談すれば良いらしい、という事だけはわかってたけど、そもそも「ケアマネージャーさんに相談したら、幾らかかるの?」という疑問がありました。
我が家は正直、先立つものが無かったわけで。
後でわかった事ですがケアマネージャーさんは無料なんです!(太字にしちゃいました~)
だから、安心して相談して大丈夫!
市役所とか役場に行けば、相談窓口があります。
役所に行かなくても、今はたぶん、地元に「地域包括センター」とか福祉や介護の相談のできる窓口がきっと、あるはずです。
そんな事も、何も知らないまま、そして、認知症の症状にどんなのものがあるのか?も、まるでわからないまま、手探りの介護が、私の場合・・はじまりました。
プライドの高い義母は、「ディサービス」や介護サービスを、とにかく嫌がりました。
「そんなところには行かない!」(そんなところって、どんな所か行った事もないのにね?)・・の一点張りでした。
長年住んでいるので、ご近所の手前、みたいなものもあったように思います。
まわり中が、ディサービスに行くようになれば良かったかもしれませんが、その前に、こちらが引っ越すことになりました。
でもそのお陰で、引っ越し先で、すこしずつ介護サービスを受けれるようになりました。
ただ、やはりディサービスは嫌がったので、初めはリハビリってことで、訪問看護士さんに来ていただいて、その1時間は、ちょっとホッとできる時間になりました。
看護師さんなどが、家に入ってくださる事で、困ったことは相談できるし、義母も、少しずつ介護を受け入れてくれるようになったように思います。
それから、だんだん、ディサービスにも行かれるようになりましたし、後半には、同時に2種類のディサービスにお世話になったりもしました。
義母は、最期まで自宅で介護させていただきましたが、ずーっと家に居たわけではなく、寝たきりになってからは、週5でディサービスにも行っていました。
実母は、一時は週に6日(介護保険オーバーだったので一部自費で)ディに行き、ディ休みの日曜には、私が通ったりしていました。
全員見送ってしまった今となると、いったいどうやって在宅と通いで、3人の介護しつつ、幼い孫たちの保育園の送迎もやっていたんだったかしら?と思います。
が、でもちゃんと時間が同時に重ならなければ何とかなるので、やりくりが出来ていました。
一人で抱え込まないで
たぶん、突然の介護でとまどってらっしゃる方は、案外沢山いらっしゃるのではないかと思います。
それで、今は地元で「介護者のつどい」などを地域包括センターのケアマネさんと開催したりしています。
きっと、地元のケアマネさんたちは、色々と助けの手段も考えて、教えてくださると思います。
ぜひ自分から、困っていること心配なことなど、何でも相談してみる事をお勧めします。
介護の体験は、じつは面白いことも沢山あります。
必死になっている時には、見えませんが、皆が通るみちで、自分もいつか行く道でもあります。
ちょっと俯瞰して見れるようになると、笑えることも沢山あって、私は「笑い話にしちゃおう」と決めた時がありました。
小さい子の子守りを同時にしてたお陰で、おばあちゃんと、孫とほとんど「同じことをしてる」と気づいた時があったのです。
1歳の子の事は「こんな事したよ~」と笑えるのに、ばーちゃんは何故笑えないのでしょう?
怒っても注意しても、直せるわけでもないのに?(出来た事が、出来なくなっているわけなのですから)・・と気づいた時、笑ってそのまま「受け入れよう」と思ったのです。
肩の力をぬいて、一人で頑張らず、とにかくまわりの家族や地域や介護サービスや、皆を巻き込んで、ちょっと笑顔で介護できたら、お互いに良いですよね。
介護体験、終わってみたらとても貴重な、ありがたい経験でした。
すこしずつまた書いてみたいと思っています。
よろしかったら、またお付き合いくださいね。
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